道具・準備

グロメットとは?役割と交換時期|ガットがすぐ切れるラケットの小修理

先に押さえたいポイント

  • グロメットは、フレームの穴に付くナイロン/プラスチック製の小さな管で、ガットの通り道を守る消耗品です。
  • 役割はガットとフレーム双方の保護。食い込み・角切れを防ぎ、張力を分散させて穴周りの負担をやわらげます。
  • 劣化するとガット切れが頻発し、進行するとフレームの陥没・破損につながります。

グロメットの役割と、割れ・つぶれ・ガットの接触を点検する方法を紹介します。同じ場所の破断を原因と決めつけず、フレームを含めて店へ相談します。

グロメットとは(フレームの穴に付く小さな管)

グロメットとは、ラケットのフレームに開いている無数の穴に差し込まれている、ナイロンやプラスチック製の小さな「管(チューブ)」のことです。ガットは、このグロメットの中を通ってフレームの内側と外側を行き来しながら張られています。フレームの縁に沿ってずらりと並んでいる、少し出っ張った樹脂パーツと言えばイメージしやすいでしょう。

グロメットはストリングがフレームの穴の縁に直接触れるのを防ぐ部品です。形状や寸法はラケットによって異なり、交換には適合する部品が必要です。

ふだんプレー中に意識することはほとんどないパーツですが、ガットを張るとき・切れたときに初めて存在に気づく人も少なくありません。素材はナイロンやプラスチックといった樹脂が中心で、しなやかさと適度な硬さを両立させ、ガットからの摩擦や張力に耐えられるよう設計されています。フレームのモデルによって穴の数や配置、グロメットの形状は異なり、基本的にはそのラケット専用の部品が使われます。だからこそ交換の際は適合する部品を選ぶ必要があり、専門店に相談する意味があるのです。

ポイント

グロメットは「ガットの通り道を守る筒」。目立たない消耗品ですが、ガットとフレームの間に立って両方を守る縁の下の力持ちです。

グロメットの役割(ガットとフレーム双方の保護)

グロメットの役割は、ひとことで言えば「ガットとフレーム、双方の保護」です。もしグロメットがなければ、ガットはフレームに開いた穴の硬い縁に直接こすれ、鋭いエッジで削られてすぐに切れてしまいます。グロメットが緩衝材となることで、ガットの食い込みや角での切れ(角切れ)を防いでいるのです。

同時に、フレーム側も守っています。ガットには張ったテンションぶんの張力が常にかかっており、その力は穴を通じてフレームに伝わります。グロメットがクッションのように力を分散させることで、フレームの穴周りへの局所的な負担をやわらげています。とくに高いテンションで張るほど張力は大きくなり、グロメットに求められる緩衝の役割も増します。各ラケットにはメーカーが定める推奨テンション範囲があり、これを超えて張ると保証対象外になったり、フレームのひび割れや折れのリスクが高まる点にも注意が必要です。グロメットが健全であることは、こうした張力を安全に受け止める前提でもあります。

守る対象グロメットが果たす働き
ガット硬いフレームの縁に直接触れさせず、食い込み・角切れを防ぐ
フレーム張力を分散させ、穴周りへの局所的な負担・陥没を防ぐ

ガットが切れる原因には、正常な寿命である打球摩耗、中央を外して打つフレームショット(下手切れ)、冬場の低気温など複数がありますが、グロメット劣化もそのひとつです。原因の見分け方はガットが切れる原因5つと対策で詳しく整理しています。

劣化するとどうなるか

グロメットは張り替えのたびにガットが抜き差しされ、使用中も常に張力を受けているため、少しずつ摩耗していく消耗品です。劣化が進むと、次のような不具合が現れます。

  • ガット切れが頻発する……割れたり潰れたりしたグロメットの縁でガットが削られ、同じような位置で繰り返し切れるようになります。
  • フレームの陥没・破損……緩衝材が機能しなくなると、張力が穴周りに直接かかり、フレームが陥没したり、最悪の場合は破損につながります。

同じ穴の近くで繰り返し切れる場合は、切れた位置を写真で記録して点検を依頼します。グロメット以外にも打点や張り作業などが影響するため、位置だけで原因を特定することはできません。摩耗も必ず均一に進むわけではありません。

ラケットが折れる主な原因には、ペアのラケットとの接触や床への打ち付け、ガットを切れたまま放置すること(偏った張力がかかる)などがありますが、グロメット劣化の放置もその一因に数えられます。ガットが切れたまま放置すると、残ったガットの張力がフレームの片側だけに偏ってかかり、そこにグロメットの劣化が重なると負担がさらに集中します。買い替えのサインについてはラケットの寿命と買い替えサインもあわせてご覧ください。

ポイント

グロメット劣化の放置は「ガットが切れやすい」だけでは終わりません。フレームの陥没・破損というラケット本体のダメージにつながる点が、ただの消耗品と侮れない理由です。

劣化のサインと点検方法

グロメットは小さな部品ですが、状態は目で見て確かめられます。以下のような症状やサインが出ていないか、張り替えの前後にチェックしてみましょう。

チェック項目劣化を疑うサイン
切れる位置特定の穴の近くで繰り返しガットが切れる
見た目グロメットにひび割れ・欠け・変形・潰れがある
出っ張りフレームからの出っ張りがなくなり、穴の縁が露出している
穴周りフレームの穴の周辺に陥没やへこみの兆候がある

使用前は目視で欠け・割れ・潰れを確認します。破損部を指でなぞらず、異常があれば使用を止めて相談してください。張り替え時には糸を外して、穴の周囲を含めて点検してもらえます。

自分で見ても判断が難しい場合は、張り替えを頼むお店で「グロメットの状態も見てほしい」と伝えれば、プロの目で確認してもらえます。とくに同じ位置で繰り返し切れている自覚がある場合は、その旨を伝えると重点的にチェックしてもらいやすくなります。

ポイント

「切れた位置を覚えておく」だけでも点検に役立ちます。同じ場所で何度も切れているなら、その穴のグロメットが原因の可能性が高まります。

交換の頼み方(張り替え時に一緒に)

傷みがある場合は予定の張り替え日まで使い続けず、早めに相談します。交換はストリングを外して適合部品を取り付ける作業なので、張り替えと合わせて依頼するのが実用的です。

お店に頼むときは、次のような情報を伝えるとスムーズです。

  1. ガットが「どのあたりで」「どれくらいの頻度で」切れているか
  2. グロメットの見た目に気になる箇所があるか(ひび・欠けなど)
  3. 数か所の部分交換でよいか、フレーム一周ぶんまとめて交換したいか

費用は部品代、交換工賃、ストリングと張り工賃を分けて見積もってもらいます。型番と気になる穴の位置を伝え、部品在庫と受取日も確認してください。

ポイント

割れ・欠落などに気づいたら使用を止め、張り替え店へ点検を依頼します。交換にはストリングを外す作業が必要になるため、次回の予定まで使い続ける判断を自己流でしないでください。

交換を頼むときに残す記録

ラケットの型番、張替日、ストリング名と張力、切れた位置、使用中の接触の有無を伝えます。写真を撮れる状態なら全体と該当箇所を残しましょう。

依頼文の例:「上部の同じ穴付近で2回切れました。グロメットとフレームの穴に傷みがないか確認し、必要な部品と費用を教えてください」。二回という数字は記入例であり、二回切れるまで待つという意味ではありません。

よくある質問

グロメットだけを自分で交換できますか?

傷みがある場合は予定の張り替え日まで使い続けず、早めに相談します。交換はストリングを外して適合部品を取り付ける作業なので、張り替えと合わせて依頼するのが実用的です。

グロメット交換の費用はどれくらいですか?

費用は部品代、交換工賃、ストリングと張り工賃を分けて見積もってもらいます。型番と気になる穴の位置を伝え、部品在庫と受取日も確認してください。

同じ場所でばかりガットが切れるのはグロメットのせいですか?

特定の穴の近くで繰り返し切れる場合、その穴のグロメットが割れたり潰れたりして、ガットがフレームの硬い縁に直接当たっている可能性があります。ただし打球摩耗による正常な寿命や、中央を外して打つフレームショット、低気温の影響など切れる原因は複数あります。切れた位置や状況を張り替え時にお店へ伝えると、原因の切り分けがしやすくなります。

グロメットを交換しないで放置するとどうなりますか?

劣化したグロメットを放置すると、ガットがフレームの縁で削られて切れやすくなるだけでなく、張力がフレームに直接かかって穴周りが陥没したり、最悪の場合フレームの破損につながることがあります。ガット切れが頻発したり穴の周りに違和感がある場合は、使用を止めて、点検と必要な交換を相談しましょう。

グロメットに寿命の目安はありますか?

グロメットの寿命は使用頻度・張り替え回数・テンションなどで変わるため、明確な年数の目安は定めにくい部品です。一般的には張り替えのたびに摩耗が進むため、張り替え時に点検して劣化が見られたら交換するのが基本です。数値はメーカー・製品により異なるので、気になる場合は張り替えを頼むお店に状態を見てもらってください。

まとめ

  • グロメットは、フレームの穴に付くナイロン/プラスチック製の小さな管で、ガットの通り道を守る消耗品です。
  • 役割はガットとフレーム双方の保護。食い込み・角切れを防ぎ、張力を分散させて穴周りの負担をやわらげます。
  • 劣化するとガット切れが頻発し、進行するとフレームの陥没・破損につながります。
  • 点検は張り替え時が確実。「同じ場所で繰り返し切れる」「ひび・欠け・変形」がサインです。
  • 交換は張り替えと一緒に依頼するのが基本。費用は店舗・範囲で異なるため依頼先に確認しましょう。

目立たない部品ですが、早めの点検・交換がガット切れの繰り返しやラケットの破損を防ぎ、結果的にコスト節約にもつながります。ガットが同じ場所ですぐ切れると感じたら、早めにグロメットと穴周辺の状態を確認してもらいましょう。

phone_iphone

ガットの張替え日・テンション・費用は、アプリの「ガット張替え記録」で管理できます。

スマートスコア編集部
スマートスコア編集部

バドミントンの練習・大会管理アプリを開発・運営するチームです。記事の作成・更新方法は編集方針をご覧ください。

道具の管理も、アプリでスマートに

スマートスコアなら、ラケットごとのガット張り替え記録(種類・テンション・張替日・経過日数)や、シャトル代・ガット張り代などのコスト管理まで無料で使えます。

アプリ紹介を見る
アプリをダウンロード