道具・準備

ジュニア用バドミントンラケットの選び方|長さ・重さ・グリップの目安

「子どもにバドミントンを始めさせたいけれど、ラケットは大人用のお下がりでいいの?」「まだ小さいのに大人用は重そう…」と迷っていませんか。結論から言うと、子どもには子どもの体格に合ったサイズがあります。大人用をそのまま使わせると、振り切れずにフォームを崩したり、手首やひじに負担がかかったりすることがあります。

この記事では、ジュニア用ラケットの「長さ(短尺)」「重さ」「グリップの太さ」「シャフトの柔らかさ」の目安を、体格で選ぶ考え方や買い替えのタイミングとあわせて、初めて選ぶ保護者の方にもわかりやすく解説します。

なぜ大人用をそのまま使わせないほうがよいのか

バドミントンのラケットは軽く見えても、子どもの手にとっては「長くて重い棒」になりがちです。大人用は全長が約67cmあり、握りも太めです。体格ができあがっていない子どもがこれを使うと、次のような問題が起きやすくなります。

  • ラケットを最後まで振り切れず、手打ちのフォームが身についてしまう
  • グリップが太すぎて握り込めず、面の向きをコントロールしづらい
  • 重さを支えるために手首やひじに余計な力がかかりやすい
  • 「重くて楽しくない」と感じ、練習そのものが続きにくくなる

子ども向けには、これらを解消するために短く・軽く・握りやすく作られたジュニア用ラケットが用意されています。まずは体格に合った1本で「楽に振れる」感覚を身につけることが、上達と長く続けることの土台になります。始め方そのものについては子どものバドミントンの始め方の記事もあわせてご覧ください。

ポイント

大人用のお下がりが「使える」ことと「上達しやすい」ことは別です。振り切れないラケットは、フォームづくりの妨げになりやすい点に注意しましょう。

ジュニア用の長さ(短尺)の目安

ジュニア用ラケットの一番の特徴は「短尺(たんしゃく)」であることです。大人用が約67cmであるのに対し、ジュニア用は目安としておおむね約53〜66cmの範囲で、複数の長さがラインナップされています。

区分全長の目安ねらい
ジュニア用(短尺)約53〜66cm体格の小さい子どもでも最後まで振り切れる
大人用(標準)約67cm体格ができた選手向けの標準サイズ

短い分だけ振り回しやすく、面の位置を把握しやすいため、シャトルに当てる感覚をつかみやすくなります。同じ「短尺」でも、対象とする体格や年齢の幅は製品ごとに大きく異なります。数値だけを見て選ぶのではなく、実際に子どもが手に持ってみて「長すぎない・重すぎない」と感じるかを確認するのがいちばん確実です。数値はメーカー・製品により異なります。

ポイント

短尺ラケットは複数の長さがあります。今の体格でちょうど振り切れる長さを起点に、成長を見越して1段階だけ長め、といった選び方が現実的です。

重さとグリップの太さの目安

バドミントンラケットの重さは「U(ユー)」、グリップの太さは「G(ジー)」で表記されます。どちらも数字が大きいほど「軽い」「細い」を意味し、たとえば「4U5」のように重さとグリップを組み合わせて表します。表記の詳しい読み方はU/G表記の読み方の記事で解説しています。

重さ(U表記)の目安

重さの区分は、ヨネックス基準の目安としておおむね次のとおりです(約5g刻み。メーカー・製品により前後します)。

U表記重さの目安特徴
2U約90.0〜94.9g重め・打ち応え重視
3U約85.0〜89.9gパワー・打ち応え
4U約80.0〜84.9g操作性・振り抜き(近年の主流)
5U約75.0〜79.9g軽量で扱いやすい
F約73gさらに軽量

流通の中心は3U・4Uで、近年は操作性のよい4Uが主流とされます。ジュニアの場合は、力の弱い子どもでも振り切れるよう、目安として5U以下〜4Uの軽量域が扱いやすいとされます。ただし重さは「バランス(重心の位置)」との組み合わせで振り心地が決まるため、数値の軽さだけで判断せず、実際に振ってみて面がぶれないかを確認しましょう。

グリップ(G表記)の目安

グリップの太さは、周囲の長さの目安として次のように整理できます(数字が大きいほど細い)。

G表記周囲の目安目安
G4約84〜85mm太め
G5約81mm標準
G6約78〜79mm細め

ジュニア用は手が小さいため、細めのG5〜G7あたりが握りやすいとされます。しっかり握り込める太さのほうが、面の向きをコントロールしやすくなります。数値はメーカー・製品により異なります。

ポイント

「軽ければ軽いほど良い」ではありません。軽すぎると球に力が乗りにくいこともあるため、楽に振り切れて面がぶれない範囲でバランスを選びましょう。

シャフトは柔らかめが目安

ラケットの棒の部分(シャフト)の硬さも、振りやすさに大きく関わります。シャフトの硬さは大きく次のように語られます。

硬さ特徴向いている人の目安
柔らかいしなりで楽に飛ばせる初心者・非力な人・ジュニア
普通柔らかいと硬いの中間幅広い層
硬い弾きが速いが力が要る上級者

ジュニアや始めたばかりの子どもには、シャフトが柔らかめのラケットが目安です。柔らかいシャフトはしなりを利用して少ない力でもシャトルを飛ばしやすく、まだ力の弱い子どもでも奥まで打ちやすくなります。硬いシャフトは弾きが速い反面、しっかり振り切る力がないと本来の性能を引き出せないため、体格や筋力がついてから検討するのがよいでしょう。硬さの見方全般はラケットの選び方の記事もあわせてご覧ください。

年齢より体格で選ぶ・買い替えのタイミング

製品には「対象年齢」の記載があることが多いですが、対象年齢は製品ごとに幅があり、あくまで目安です。同じ年齢でも身長や腕の長さ、握力には個人差があるため、最終的には「年齢」ではなく「体格」で選ぶのが基本です。実際に構えて振ってみて、無理なく最後まで振り切れるか、面をコントロールできるかを確認しましょう。

子どもは成長が早いため、ラケットは消耗品であると同時に「体格に合わなくなる道具」でもあります。次のようなサインが出てきたら、買い替えを検討するとよいでしょう。

  • 体格面のサイン:ラケットが短く・軽く感じる、面のコントロールに余裕が出てきた
  • 性能・安全面のサイン:フレームのヒビ・陥没、打球感の変化、グロメットの劣化

寿命の相場観としては、週1〜2回の使用で約3年、週の半分以上使う場合は約1年程度で性能低下が語られますが、これはあくまで体感的な目安です。なお、ラケットが折れる主な原因には、ダブルスでのペアのラケットとの接触、床への打ち付け、ガットが切れたまま放置して張力が偏ること、グロメット劣化の放置などがあります。

ポイント

グロメットは、フレームの穴に付けるナイロン/プラスチック製の小さな管です。ガットの食い込みや角切れを防ぎ、フレームとガットの双方を守ります。劣化を放置するとガット切れやフレームの陥没・破損につながるため、ガット張り替え時に点検・交換するのが安心です。

大会に出場する際の用具規定は、大会の等級や主催者によって異なります。ラケットやウェアの規定が気になる場合は、必ず出場する大会の要項で確認してください。

最初の1本の考え方

最初の1本は、これまで見てきた「体格に合った短尺・軽量・グリップ細め・シャフト柔らかめ」を満たすジュニア用から選ぶと、無理なく振れて上達につながりやすくなります。素材と価格帯についても押さえておきましょう。

  • 素材:1,000円程度のアルミ・鉄製は重く、上達を妨げやすいとされます。初心者にはおおむね5,000円以上のオールカーボン製が推奨されます。
  • 張り上げの有無:ラケットは未張り(フレームのみ)販売が基本です。ただし量販店には張り上げ済みモデルもあり、最初の1本としては手軽に始められます。
  • テンション:ガットの張りの強さ(テンション)は、必ずラケットの推奨範囲内にとどめてください。推奨テンションを超えて張ると、メーカー保証の対象外になったり、フレーム破損のリスクが高まったりします。特に力の弱い子どもは、無理に強く張る必要はありません。

迷ったときは、専門店で子どもの体格を見てもらいながら、実際に何本か構えて振らせてもらうのが確実です。価格帯や重さ・グリップの選び方の詳細はラケットの選び方の記事U/G表記の読み方の記事もあわせて参考にしてください。数値・仕様はメーカー・製品により異なります。

よくある質問

何歳からジュニア用ではなく大人用のラケットを使えますか?

年齢での線引きは目安にすぎず、身長や腕の長さ、握力といった体格で判断するのが基本です。大人用は約67cmと長く重さもあるため、無理なく振り切れて面をコントロールできるようになってから移行すると安全です。目安として小学校高学年から中学生にかけて大人用へ切り替える子が多いとされますが、成長には個人差があるため、実際に構えて振ってみて重すぎ・長すぎを感じないかを確認してください。

ジュニア用ラケットの長さはどのくらいですか?

ジュニア用は短尺で、目安としておおむね約53〜66cmの範囲で複数の長さが用意されています。大人用は約67cmが標準です。同じ短尺でも製品ごとに対象年齢や体格の幅が異なるため、数値だけでなく実際に手に持った長さの感覚で選ぶことをおすすめします。数値はメーカー・製品により異なります。

ジュニア用は軽ければ軽いほど良いのですか?

軽さは扱いやすさにつながりますが、軽ければ良いというわけではありません。重さはバランス(重心の位置)との組み合わせで振り心地が決まります。目安としてジュニアは5U以下〜4Uの軽量域が扱いやすいとされますが、極端に軽すぎると球に力が乗りにくいこともあります。実際に振って、面がぶれず楽に振り切れる重さを選ぶのが安心です。数値はメーカー・製品により異なります。

ジュニア用ラケットの買い替えのタイミングは?

子どもの体格が伸びてラケットが短く・軽く感じてきたとき、面をしっかりコントロールできて余裕が出てきたときが体格面での買い替えサインです。加えて、フレームのヒビや陥没、打球感の変化、グロメットの劣化が見られる場合は性能や安全の面からも交換を検討します。寿命の相場観として週1〜2回で約3年、週の半分以上で約1年程度で性能低下が語られますが、あくまで体感的な目安です。

最初の1本はどんなラケットを選べばよいですか?

最初は体格に合った短尺・軽量で、グリップが細め、シャフトが柔らかめのジュニア用が扱いやすいとされます。1,000円程度のアルミ・鉄製は重く上達を妨げやすいとされ、初心者にはおおむね5,000円以上のオールカーボン製が推奨されます。ラケットは未張り(フレームのみ)販売が基本ですが、量販店には張り上げ済みモデルもあり、最初の1本としては手軽です。ガットのテンションは推奨範囲内にとどめてください。

まとめ

  • 大人用(約67cm)をそのまま使わせると振り切れず、フォームや体への負担につながりやすいため、体格に合ったジュニア用を選ぶ
  • ジュニア用は短尺で、長さの目安はおおむね約53〜66cm。重さは5U以下〜4U、グリップは細めのG5〜G7が目安
  • シャフトは柔らかめが目安。しなりで少ない力でも飛ばしやすく、まだ力の弱い子どもに向く
  • 選ぶ基準は年齢より体格。実際に構えて振り切れるか・面をコントロールできるかを確認する
  • フレームのヒビ・陥没、打球感の変化、グロメット劣化は買い替え・点検のサイン。テンションは推奨範囲内に

子どもにとって「楽に振れる」1本は、バドミントンを好きになり長く続けるための大切な入り口です。数値はあくまで目安と考え、実際に手に持って振らせてみながら、その子の体格に合ったラケットを選んであげてください。用具規定が必要な場面では、必ず出場大会の要項もあわせて確認しましょう。

参考・注意事項

本記事は各メーカー公式サイトの規格情報と、複数のバドミントン専門店・専門メディアで共通して語られる内容をもとに編集部が構成しています。

※数値・仕様はメーカー・製品により異なります。購入・使用の際は各製品の表示をご確認ください。

スマートスコア編集部
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