バドミントンのリーグ戦(総当たり)の組み方|対戦順・循環方式をわかりやすく解説
先に押さえたいポイント
- リーグ戦(総当たり)は全チームが同数の試合をこなせる公平な方式だが、試合数が多くなりやすい。
- 総試合数は n×(n-1)÷2 で求め、各チームの試合数は n−1。4チーム=6試合、8チーム=28試合。
- 対戦順は循環方式(1チーム固定+時計回りローテーション)で作ると重複・抜けを防ぎやすい。奇数チームは休み枠を加える。
総当たりの対戦数と循環方式による組み方を解説します。奇数チームの休み、対戦の重複・漏れ、実際のコートへの割り当てと休憩を確認できます。
リーグ戦(総当たり)とは?特徴とメリット
リーグ戦(総当たり戦、ラウンドロビン)は、参加する全チーム(または全選手)が互いに1回ずつ対戦する方式です。トーナメント(勝ち抜き戦)が1回負けると終わってしまうのに対し、リーグ戦は全員が同じ試合数をこなせるのが最大の特徴です。
そのため、実力を公平に比較したいときや、参加者に多くの試合機会を提供したいサークルの練習会・小規模大会に向いています。一方で試合数が多くなりやすく、コートや時間の確保が課題になります。
リーグ戦は「全員が同数の試合をこなせて公平」「1試合ごとの結果に左右されず総合力で順位が決まる」一方、「試合数が多く時間がかかる」「同率が並んだときの順位決定基準が必要」という性質があります。決勝トーナメントと組み合わせる場合の設計はコート数と時間から逆算する試合数設計の記事もあわせてご覧ください。
総試合数の公式 n×(n-1)÷2
リーグ戦で必要な試合数は、参加数をnとすると次の公式で求められます。
総試合数 = n ×(n − 1)÷ 2
これは「n チームの中から対戦する2チームの組を選ぶ組み合わせの数」を表しています。実際に代入すると、次のようになります。
| チーム数 n | 総試合数 | 各チームの試合数 |
|---|---|---|
| 3 | 3 | 2 |
| 4 | 6 | 3 |
| 5 | 10 | 4 |
| 6 | 15 | 5 |
| 8 | 28 | 7 |
各チームの試合数は必ず「n − 1」試合になります(自分以外の全チームと1回ずつ対戦するため)。チーム数が増えると総試合数が急激に増える点に注意してください。たとえば8チームでは28試合となり、1コートだけでは相当な時間がかかります。
対戦順を作ったら、実測に基づく試合枠へ割り当て、同じ選手が連続しないか確認します。循環方式だけでは休憩時間まで保証されません。
循環方式の対戦表|3~6チーム
以下は編集部が循環方式で作成し、全組合せの重複・欠落を検算した例です。ラウンドは対戦を整理する単位で、必要なコートが足りなければ時間帯を分けて行います。
3チーム:計3試合
| ラウンド | 対戦 | 休み |
|---|---|---|
| 1 | 2 vs 3 | 1 |
| 2 | 1 vs 3 | 2 |
| 3 | 1 vs 2 | 3 |
4チーム:計6試合
| ラウンド | 対戦 | 休み |
|---|---|---|
| 1 | 1 vs 4/2 vs 3 | なし |
| 2 | 1 vs 3/4 vs 2 | なし |
| 3 | 1 vs 2/3 vs 4 | なし |
5チーム:計10試合
| ラウンド | 対戦 | 休み |
|---|---|---|
| 1 | 2 vs 5/3 vs 4 | 1 |
| 2 | 1 vs 5/2 vs 3 | 4 |
| 3 | 1 vs 4/5 vs 3 | 2 |
| 4 | 1 vs 3/4 vs 2 | 5 |
| 5 | 1 vs 2/4 vs 5 | 3 |
6チーム:計15試合
| ラウンド | 対戦 | 休み |
|---|---|---|
| 1 | 1 vs 6/2 vs 5/3 vs 4 | なし |
| 2 | 1 vs 5/6 vs 4/2 vs 3 | なし |
| 3 | 1 vs 4/5 vs 3/6 vs 2 | なし |
| 4 | 1 vs 3/4 vs 2/5 vs 6 | なし |
| 5 | 1 vs 2/3 vs 6/4 vs 5 | なし |
試合順の配慮|連戦を避ける並べ方
循環方式で「どのラウンドで誰が当たるか」は決まりますが、それを実際のコートに時系列で並べるときには連戦を避ける配慮が必要です。同じチームが休みなく試合に入り続けると、疲労で公平性が損なわれます。
特にコート数が少なく1コートで順番に消化する場合、循環方式の各ラウンドを単純に順番へ流すと、同一チームが連続で入ってしまうことがあります。並べ替えのコツは次のとおりです。
- 直前の試合に出たチームは、できるだけ次の試合に連続で入れない
- チーム数が少ないリーグほど休みが取りづらいので、試合順を意図的にずらす
- コートが複数ある場合は、同一チームが同時刻に別コートへ重複しないよう割り当てる
- ゲーム間の休憩は120秒、1ゲーム中は11点到達で60秒の休憩がある点を前提に組む
休憩ルールの目安は、11点到達で60秒、ゲーム間で120秒です。ただしこれだけでは連戦の疲労はカバーしきれないため、試合順そのものの並べ替えで休養時間を確保するのが実務的です。得点ルールについては、現行は21点制で、2027年1月4日から15点制へ移行予定とされています。※大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。
また、正式な大会では組合せそのものにも配慮のルールがあります。大会運営規程の代表例では、組合せはレフェリーの指示の下で厳正に行うこと(第28条)、前年度同一大会の1回戦で対戦した者同士が再び1回戦で当たるのを避けること(第30条)、同一都道府県(所属)からの複数参加はできる限り等分に分けること(第31条)、ダブルスのパートナー同士がシングルスに出る場合は原則等分に分けること(第29条)などが挙げられています。これらは代表例であり、適用は大会ごとに要項で異なります。
結果を記録し、事前の順位基準で集計する
同じ勝敗数が並ぶ場合に備え、順位基準と比較対象の試合を要項に明記します。率・得失差・直接対決は異なる基準です。棄権の勝点や残り試合の扱いも、使用する競技運営細則に合わせます。
計算例はリーグ順位の計算、3者同率は巴戦の具体例、記録の例外は棄権時の処理へ進んでください。
団体戦では、この表の1対戦の中に複数のマッチが含まれます。コート数を見積もる際は、対戦カード数と個別マッチ数を混同しないようにしましょう。
よくある質問
総当たり戦(リーグ戦)の試合数はどう計算しますか?
参加数をnとすると、総試合数はn×(n-1)÷2で求めます。3チームなら3試合、4チームなら6試合、5チームなら10試合、8チームなら28試合です。全員が1回ずつ対戦する形式なので、チーム数が増えると試合数は急に増える点に注意してください。
循環方式(サークル法)とは何ですか?
1チームを固定し、残りのチームを時計回りに1つずつずらして各ラウンドの対戦を機械的に作る方法です。奇数チームのときは仮の1枠を加えて偶数として扱い、その枠に当たったチームはそのラウンドが休みになります。手作業でも重複や抜けを防ぎやすいのが利点です。
連戦を避けるにはどうすればよいですか?
対戦順の調整と、試合間に休憩枠を設ける方法を併用します。3チーム・1コートでは、どの2試合を続けても1チームが重なるため、並べ替えだけで全員の連戦をなくすことはできません。実際の終了時刻を見て休憩を確保してください。
リーグ戦で同じ勝敗になったときの順位はどう決めますか?
勝点・率・得失差・直接対決のどれをどの順で使うかは、大会の競技運営細則によります。別大会の古い順位基準を流用せず、同率の対象試合や最終処理まで確認してください。
リーグ戦の途中で棄権が出た場合はどう記録しますか?
途中棄権は直前のスコアと棄権した側を記録します。後続の出場制限は個人戦と団体戦で異なり、例外もあるため、第19・20条と大会の指示を確認します。順位集計へ残す試合の範囲も、別途細則で確認してください。
まとめ
- リーグ戦(総当たり)は全チームが同数の試合をこなせる公平な方式だが、試合数が多くなりやすい。
- 総試合数は n×(n-1)÷2 で求め、各チームの試合数は n−1。4チーム=6試合、8チーム=28試合。
- 対戦順は循環方式(1チーム固定+時計回りローテーション)で作ると重複・抜けを防ぎやすい。奇数チームは休み枠を加える。
- 実際のコート割り当てでは、連戦を避けるよう試合順を並べ替える配慮が必要。休憩は11点到達で60秒・ゲーム間120秒が目安。
- 順位決定基準・棄権の取り扱い・団体戦のオーダーは代表例があるが、大会ごとに要項で異なるため事前確認が必須。
循環方式の考え方さえ押さえれば、少人数のリーグ戦は手作業でも正確に組めます。試合数が増える大規模なリーグや、順位の自動計算まで含めて管理したい場合は、デジタルツールの活用で運営の負担と集計ミスを大きく減らせます。
ドロー作成・タイムテーブル・順位計算は、スマートスコアの大会運営機能(Web管理画面)で自動化できます。
大会運営機能を見る