道具・準備

2本目のラケットはどう選ぶ?同じモデルにすべきかの判断基準と予備の考え方

「2本目のラケットって本当に必要なの?」「買うなら1本目と同じモデルがいいの、それとも違うタイプにすべき?」――バドミントンを続けていくと、多くの人が一度は悩むテーマです。特に大会デビューを控えていると、予備ラケットの有無は気になるところでしょう。

この記事では、なぜ2本目が必要になるのか、同じモデルにする派・変える派それぞれの理由、そしてあなたに合った選び方の判断基準と、2本目を上手に管理するコツまでを、バドミントン初心者にもわかりやすく整理します。

なぜ2本目のラケットが必要になるのか

普段の練習だけなら1本でも困らないことは多いですが、2本目を持つ最大の理由は「トラブルへの備え」です。バドミントンのラケットは、プレー中にさまざまな理由でガットが切れたり、フレームが破損したりします。1本しか持っていない状態でそれが起きると、その日のプレーが続けられなくなってしまいます。

特に注意したいのが大会です。試合の最中にガットが切れても、その場ですぐに張り替えることは基本的にできません。ガットの張り替えには時間がかかり、会場に張り機や張り上げサービスがあるとは限らないためです。予備がなければ棄権せざるを得ない、という事態も起こり得ます。だからこそ、大会に出るなら予備の1本が心強い味方になります。

ラケットが折れたりガットが切れたりする主な原因としては、次のようなものが挙げられます。

  • ダブルスでペアのラケットとぶつかる(接触)
  • ミスショットなどでラケットを床に打ち付ける
  • ガットが切れたまま放置し、フレームに偏った張力がかかる
  • グロメット(フレームの穴に付ける管)の劣化を放置する

これらは技術やコンディションに関係なく、誰にでも起こり得ます。とくにダブルスでの接触は自分では防ぎきれない部分もあるため、予備を用意しておく意味は大きいと言えます。ラケットの寿命や折れる原因の詳細は、ラケットの寿命はどれくらい?折れる原因と買い替えサインの見分け方もあわせてご覧ください。

ポイント

大会中はその場で張り替えができないのが前提です。ガット切れ・破損はいつ起きてもおかしくないため、大会に出るなら予備の1本を「保険」として考えておくと安心です。

「同じモデルにする」派の理由

2本目を選ぶとき、最もオーソドックスなのが「1本目と同じモデルをもう1本用意する」という考え方です。その理由は、なんといっても打感が変わらないことにあります。

ラケットは、重さ・グリップの太さ・バランスポイント(重心の位置)・シャフトの硬さといった要素の組み合わせで、振り抜きや打ったときの手応えが大きく変わります。同じモデルなら、これらの特性がそろっているため、試合中に1本目から2本目へ持ち替えても違和感がほとんどありません。ガットが切れて交代した直後でも、いつもどおりのプレーを続けやすいのです。

参考までに、打感を左右する主な要素を整理すると次のとおりです(いずれもヨネックス基準の目安で、メーカー・製品により前後します)。

要素表記・区分の目安打感への影響
重さ(U表記)数字が大きいほど軽い(例: 3U=約85〜89.9g / 4U=約80〜84.9g)3Uはパワー・打ち応え、4Uは操作性・振り抜き
グリップ(G表記)数字が大きいほど細い(例: G5≈81mm=標準)握り心地・力の伝わり方が変わる
バランスポイントヘッドヘビー(重い球)/イーブン(万能)/ヘッドライト(操作性)スイングの重さ・振りやすさに影響
シャフト硬さ柔らかい/普通/硬い柔らかいほど楽に飛び、硬いほど弾きが速い

これだけ多くの要素が打感に関わるからこそ、「まったく同じ手応え」を確実に得られる同じモデルは、予備として非常に理にかなっています。U表記・G表記の読み方をもっと詳しく知りたい方は、ラケットの3U・4Uの違いとU/G表記の読み方を参考にしてください。

「モデルを変える」派の理由

一方で、あえて2本目に違うモデルを選ぶ人もいます。その狙いは「用途による使い分け」です。プレースタイルや試合展開に応じて、性格の異なるラケットを持ち替えるという発想です。

たとえば、次のような使い分けが考えられます(あくまで一般的な傾向で、実際の感じ方には個人差があります)。

  • 攻撃的に押し込みたい試合では、ヘッドヘビー寄りで重い球を打ちやすいモデルを使う
  • 速い展開でしのぎたい試合では、ヘッドライト寄りで操作性・振り抜きに優れたモデルを使う
  • パワーを出したいときは3U寄り、細かく振りたいときは4U寄りを選ぶ

このように、状況に応じて武器を変えられるのが「変える派」のメリットです。ただし、これは打感の違いを自分でコントロールできることが前提になります。持ち替えるたびに手応えが変わるため、扱いに慣れていないと、かえってプレーが不安定になってしまうこともあります。

ポイント

「変える」は上級者や、自分のプレースタイルがはっきり固まっている人に向いた考え方です。逆に、これから技術を固めていく段階では、打感の違いが上達の妨げになることもある点に注意しましょう。

同じか変えるかの判断基準

ここまでを踏まえ、「同じモデルにするか、変えるか」を決めるための判断基準を整理します。ポイントは大きく2つ、「大会に出るかどうか」と「プレースタイルが固まっているかどうか」です。

あなたの状況おすすめの考え方
大会に出る/これから出たいまずは予備として同じモデル。トラブル時に違和感なく続けられる
普段の練習が中心急いで2本目を用意する必要は低い。まず1本を使い込む
プレースタイルが固まっている(上級者)用途で変える選択肢もあり。攻守で使い分ける発想
まだ技術を固めている途中(初〜中級者)同じモデルが無難。打感を一定に保ち上達に集中

迷ったときの基本方針はシンプルです。「2本目の目的が予備なら同じモデル、目的が使い分けなら変える」と考えると整理しやすくなります。多くの人にとって、最初の2本目は予備として同じモデルを選ぶのが失敗の少ない選択です。

なお、2本目を新調するときは、量販店の張り上げ済みモデルにするか、専門店で未張り(フレームのみ)を選んで好みのガット・テンションで張ってもらうかも検討ポイントです。この違いについては、張り上げ済みラケットとは?未張りとの違いと初心者が知っておきたい注意点で詳しく解説しています。

ポイント

服装や用具の規定は大会の等級・主催者によって異なります。使用できるラケットやウェアの条件が定められている場合もあるため、出場する大会の要項を必ず事前に確認しましょう。

2本目を上手に管理するコツ

2本目、特に予備用のラケットは、いざというときに1本目と同じ感覚で使えることが重要です。そのためには、日ごろの管理がものを言います。

ガットのテンションをそろえる
予備として使うなら、1本目と同じテンションで張っておくのが基本です。テンションが違うと打感やシャトルの飛びが変わり、試合中に持ち替えたときに違和感が出やすくなります。ただし、推奨テンションを超えて張るとフレーム破損の原因となり、メーカー保証の対象外になる場合があります。数値はメーカー・製品によって異なるため、必ず各ラケットの推奨範囲内で管理してください。

2本を均等に使い、状態をそろえる
片方だけを使い続けると、消耗の度合いに差が出て打感が変わってしまいます。日ごろから交互に使うことで、2本の状態をなるべくそろえておくと、いざ交代したときの違和感を減らせます。

グロメットの点検を忘れない
グロメットはガットの食い込みや角切れを防ぎ、フレームとガット双方を保護する部品です。劣化を放置するとガット切れやフレームの陥没・破損につながります。ガットの張り替えのタイミングで点検・交換してもらうと安心です。予備ラケットも、長く使わないまま放置すると劣化に気づきにくいので、定期的に状態を確認しましょう。

張り替えの記録をつける
2本を持つと、それぞれ「いつ・どんなガットを・何ポンドで張ったか」を把握しづらくなります。ガットの種類・テンション・張替日・経過日数を記録しておくと、張り替え時期の判断や、2本の状態をそろえる管理がぐっと楽になります。手帳やアプリなどで管理しておくとよいでしょう。

ポイント

予備ラケットは「持っているだけ」では意味が半減します。テンションをそろえ、交互に使い、グロメットを点検する――この3つを習慣にすることで、本番でも安心して持ち替えられます。

よくある質問

初心者でも2本目のラケットは必要ですか?

普段の練習だけであれば、必ずしも2本目が必要というわけではありません。ただし大会に出場する場合は、ガット切れや破損に備えて予備を1本持っておくと安心です。大会中はその場で張り替えができないことが多いため、2本目がないとプレー続行が難しくなる可能性があります。

2本目は同じモデルにすべきですか?それとも変えるべきですか?

大会での予備を主目的にするなら、打感が変わらない同じモデル(同じ重さ・グリップ・テンション)がおすすめです。逆に、プレースタイルが固まっていて用途で使い分けたい場合は、攻撃向き・操作性向きなど性格の違うモデルを選ぶ考え方もあります。目的が予備か使い分けかで判断すると整理しやすいです。

2本目のガットのテンションは1本目とそろえた方がよいですか?

予備として使うなら、1本目と同じテンションで張っておくのが基本です。テンションが違うと打感やシャトルの飛びが変わり、試合中に切り替えたときに違和感が出やすくなります。なお推奨テンションを超えて張るとフレーム破損の原因となりメーカー保証の対象外になる場合があるため、必ず推奨範囲内で管理してください。

予備ラケットはどのくらいの本数を持てばよいですか?

一般的には大会用に1本予備があれば十分なことが多いです。ガット切れや破損のリスクを考え、まずは同等の2本目から始めるとよいでしょう。試合数が多い日や、ガットが切れやすいプレースタイルの場合は、状況に応じて本数を増やす考え方もあります。

ラケットの重さやグリップの表記はどう見ればよいですか?

U表記は重さの区分で数字が大きいほど軽く、G表記はグリップの太さで数字が大きいほど細くなります(いずれもヨネックス基準の目安で、メーカー・製品により前後します)。2本目を同じ打感にそろえたいときは、この重さとグリップの組み合わせ(例: 4U5)を1本目とそろえるのがポイントです。

まとめ

  • 2本目の最大の目的は「ガット切れ・破損への備え」。大会中はその場で張り替えできないため、出場するなら予備が心強い
  • 「同じモデル」は打感が変わらず、交代しても違和感なくプレーを続けられるのが最大の利点
  • 「変える」は用途による使い分けが狙い。プレースタイルが固まった上級者向けの考え方
  • 判断基準は「大会に出るか」と「スタイルが固まっているか」。迷ったら予備=同じモデルが無難
  • 管理はテンションをそろえる・交互に使う・グロメットを点検する・張り替え記録をつけるの4つが基本

2本目のラケットは、単なる「もう1本」ではなく、あなたのプレーを支える保険であり、時には戦い方の幅を広げる武器にもなります。まずは自分の目的が「予備」なのか「使い分け」なのかをはっきりさせ、無理のない一本を選んでみてください。日ごろの管理まで意識できれば、いざというときも安心してコートに立てるはずです。

参考・注意事項

本記事は各メーカー公式サイトの規格情報と、複数のバドミントン専門店・専門メディアで共通して語られる内容をもとに編集部が構成しています。

※数値・仕様はメーカー・製品により異なります。購入・使用の際は各製品の表示をご確認ください。

スマートスコア編集部
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バドミントン大会の運営・スコア集計とサークル活動をサポートするアプリ「スマートスコア」を開発・運営するチーム。大会運営の現場の知見をもとに、正確でわかりやすい情報をお届けします。

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