ルール・審判・運営

ダブルスのサービスコートはどっち?偶数=右・奇数=左の覚え方と間違えたときの訂正ルール

「今どっちのコートから打つんだっけ?」——ダブルスの試合中、サーブのたびに迷ってしまう方は少なくありません。この記事は、初中級のプレーヤーやサークルで審判・スコアを担当する方に向けて、サービスコートの決まり方(偶数=右・奇数=左)、ダブルス特有の立ち位置ルール、混乱しやすい場面、そして間違いに気づいたときの訂正の仕方までを、ひとつずつ整理して解説します。

読み終えるころには、「自分たちの得点を見れば立つ場所がわかる」感覚が身につき、間違えても慌てず正しく直せるようになります。

サービスコートの基本:偶数=右・奇数=左

バドミントンのサービスコートは、コートの中央線を境に「右サービスコート」と「左サービスコート」に分かれています。どちらから打つかは、その時点のサーバー側の得点だけで決まります。

ルールはとてもシンプルです。自分たちの得点が0または偶数のときは右サービスコート奇数のときは左サービスコートから打ちます。これはダブルスでもシングルスでも共通の考え方です。試合開始時は0点なので、最初のサービスは必ず右からになります。

サーバー側の得点使うサービスコート
0右サービスコート
1左サービスコート
2右サービスコート
3左サービスコート
偶数(0・2・4…)右サービスコート
奇数(1・3・5…)左サービスコート

ダブルスでは、サーバーと斜めに向き合う位置に立つ相手がレシーバーになります。右から打つときは相手の右サービスコート(対角)にいる人が受け、左から打つときは相手の左サービスコート(対角)にいる人が受けます。

ポイント

「右か左か」を決めるのはいつも自分たちの得点だけです。相手の点数は関係ありません。0と偶数は右、奇数は左——この対応さえ覚えておけば、迷ったときの拠り所になります。

なお、サービスそのものにも守るべき決まりがあります。打つ瞬間にシャトル全体がコート面から一定の高さ(現行規定では1.15m)以下にあること、ラケットのシャフトが下向きであること、サーバー・レシーバーともに両足の一部が接地していること(フットフォルト)などです。さらに2025年5月1日施行の改訂で、シャトルに回転を加えて放す「スピンサーブ」は全面的に禁止されました。サービスまわりの反則を体系的に知りたい方は、フォルト(反則)一覧の記事もあわせてご覧ください。
※規定の数値や施行内容は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

ダブルスの立ち位置ルール:得点した時だけ左右交替

ダブルスで混乱の元になるのが「いつ左右を入れ替えるのか」という点です。答えは明確で、自分のサイドがサービスをして得点したとき(=サーバーが連続してサーブするとき)だけ、そのペアは左右のコートを入れ替えます。

逆に言うと、レシーブ側で立っているときは、ラリーに勝ってサービス権を得てもその場の位置のままです。ペアの2人は、得点で入れ替えが起きるまで自分の立っているサイドを保ち続けます。

ポイント

「得点したら必ず入れ替え」ではありません。入れ替えるのはサービス側が得点したときだけ。レシーブ側で得点してサービス権を取っただけのときは、位置はそのままです。

もう少しかみ砕くと、次の3つを押さえれば立ち位置は追えます。

  • コートの左右は、そのときサーブする人の自チーム得点で決まる(偶数=右・奇数=左)。
  • ペア内の入れ替えが起きるのは、自分たちがサーブで得点して連続サーブになるときだけ。
  • レシーバーは、サーバーと斜めに向き合う(対角の)人。

具体例で見てみましょう。あなたのペアがサーブ側で、得点が「2(偶数)→3(奇数)→4(偶数)」と連取したとします。

自チーム得点出来事サーバーが立つコート
2この点でサーブして得点
3連続サーブ・ペアで左右入れ替え左(同じ人が続けてサーブ)
4さらに連続サーブ・再び入れ替え

このように、連続得点している間は同じ人がサーブを続け、得点が偶数・奇数と切り替わるのに合わせてペアが左右を入れ替えていきます。スコアシート上での列のずらし方やS/Rの記入で迷う場合は、ダブルスのスコアシートの書き方で記入例の考え方を確認できます。

よくある混乱パターン:サービスオーバー後どこに立つ?

もっとも多い質問が「サービスオーバー(相手にサービス権が移ったあと)、自分たちはどこに立つの?」です。現行の21点制(ラリーポイント制)では、サービス権の移動そのものではペア内の左右は動きません。

ポイント

サービス権が相手に移っても(サービスオーバー)、ペア内で左右の入れ替えはしません。今いる位置のまま次のプレーへ入ります。次に自分たちがサーブする番になったら、その時点の自チーム得点が偶数なら右、奇数なら左のコートにいる人がサーバーになります。

混乱しやすい典型パターンを整理します。

  • 「得点=入れ替え」と思い込んでしまう:入れ替えるのはサーブ側が得点したときだけ。レシーブ側での得点は位置そのまま。
  • サービスオーバー直後にどちらが打つか迷う:自チーム得点で決まる。偶数コート(右)に立っている人がその番のサーバー。
  • 連続得点で誰がサーブするか分からなくなる:連取中は同じ人が打ち続け、左右だけが偶数・奇数で切り替わる。

もうひとつ知っておくと安心なのが、サービス時とラリー中で「ネットに載る・挟まる」の扱いが変わる点です。サービスのシャトルがネット上に乗る・越えた後にひっかかるのはフォルトですが、ラリー中に返球がネット上に乗る・ひっかかるのはレット(やり直し)になります。レットの場合はスコアが動かず、直前のサーバーが同じ状況からやり直します。この違いはスコア担当・審判担当が混乱しやすいところなので、覚えておくと役立ちます。
※判定基準は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

間違えたときの訂正ルール:直ちに訂正・スコアはそのまま

どんなに気をつけていても、サービスコートの取り違え(順番違い・コート違い・サーバーやレシーバーの間違い)は起こり得ます。大切なのは、間違いに気づいたときの処理を正しく知っておくことです。

基本の考え方はシンプルです。サービスコートの誤りは発覚した時点で直ちに正しい状態に訂正し、それまでに進んだスコアはそのままとします。つまり、さかのぼって点を取り消したり付け直したりはしません。

ポイント

誤りが分かったらその場で正しい配置・順番に直す。すでに記録されたスコアは変更しない(さかのぼり修正なし)。この2点が原則です。

実務上の流れを整理すると次のようになります。

  1. プレー中に「サービスコートが違う」「サーバー/レシーバーが逆」と気づく。
  2. そのラリーやプレーの区切りで、正しいサービスコート・立ち位置・順番に訂正する。
  3. すでに得点していたスコアはそのまま維持し、正しい状態から試合を続行する。

ただし、具体的にどの時点で訂正を入れるか、審判がどのように扱うかといった運用の細部は、大会や年度の規程によって差が出ることがあります。判断に迷う場面では、その場で審判・大会本部の指示に従うのが確実です。
※訂正の運用は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。条文の詳細を確認する場合は、年度版の競技規則(サービスコートの誤りに関する条項)を参照してください。

間違えないための実践的な覚え方

最後に、試合本番でサービスコートを間違えないためのコツをまとめます。難しい理屈を暗記するより、「自分たちの得点だけを見る」という一点に絞るのが近道です。

  • 合言葉は「偶数=右・奇数=左」。相手の点は見ず、自チームの得点だけで判断する。
  • 0は偶数扱いで右スタート。試合の最初は必ず右から、と体で覚えておく。
  • 得点した直後だけ入れ替える。「サーブして取った→左右チェンジ」を毎回声に出す。
  • レシーバーは斜め向かい。自分の対角にいる人が受ける、と確認する。
  • ペアで役割を先に決める。試合前に「最初は誰が右(偶数コート)か」を決めておくと迷いが減る。
ポイント

迷ったら得点表示を見て、偶数なら右・奇数なら左。この1ステップに立ち返れば、たいていの混乱は解けます。声かけと事前の役割決めが、実戦でのミスを大きく減らします。

試合や練習の運営面では、対戦の組み合わせやスコアの管理をアプリで一元化しておくと、当日の判断に集中しやすくなります。得点の数え方やサービスの基本ルール全体をおさらいしたい方は、ルールと点数の数え方の記事もあわせてどうぞ。現行は21点制で、2027年1月4日から15点制へ移行予定という点も、あわせて押さえておくと安心です。

よくある質問

ダブルスのサービスコートは右と左どちらから打ちますか?

サーバー側の自分たちの得点が0または偶数のときは右サービスコートから、奇数のときは左サービスコートから打ちます。これはシングルスでも同じ考え方です。レシーバーはサーバーと斜めに向き合う位置に立ちます。

サービスオーバー(相手にサービスが移った)後はどこに立てばよいですか?

サービス権が移ってもペア内で左右を入れ替えず、その瞬間に立っていた位置のままプレーを続けます。左右を交替するのは、自分のサイドがサービスをして得点した(サーバーが連続してサーブする)ときだけです。次にサーブする人は、その時点の自チームの得点が偶数なら右、奇数なら左のサービスコートに立つ人になります。

サービスコートを間違えたことに後から気づいたら、点数はどうなりますか?

順番違いやコート違いなどのサービスコートの誤りは、発覚した時点で直ちに正しい状態に訂正します。すでに進んだスコアはそのままで、さかのぼって取り消したり付け直したりはしません。※大会・年度により運用が異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

得点したのに左右を替えないのはどんなときですか?

左右を替えるのは自分のサイドがサービスで得点したときだけです。レシーブ側のときにラリーに勝ってサービス権を得た場合は、その場の位置のまま次のサービスへ移るため左右は替えません。得点=必ず入れ替え、ではない点が混乱の原因になりやすいところです。

サービスコートを間違えないためのコツはありますか?

自分たちの得点だけを見て偶数=右・奇数=左と判断するのが基本です。得点した直後にサーバーが左右へ動いたか、レシーバーが斜め向かいに立っているかを毎回声かけで確認すると誤りが減ります。試合前にどちらが偶数コートに立つかをペアで決めておくのも有効です。

まとめ

  • サービスコートは自分たちの得点だけで決まり、0・偶数=右、奇数=左(単複共通)。
  • ダブルスでペアが左右を入れ替えるのはサーブ側が得点したときだけ。得点=必ず入れ替えではない。
  • サービスオーバーではペア内の左右は動かさず、今いる位置のまま続ける。
  • サービスコートの誤りは発覚したら直ちに訂正し、スコアはそのまま(さかのぼり修正なし)。
  • 実戦では「偶数=右・奇数=左」を合言葉に、声かけと事前の役割決めで防ぐ。

サービスコートは、覚えてしまえば毎回自分たちの得点を見るだけで判断できます。間違えても慌てず、正しく直してスコアはそのまま——このルールを知っておけば、試合中の「どっちだっけ?」に落ち着いて対応できます。運用の細部は大会・年度で異なることがあるため、最終的には最新の競技規則・大会要項をご確認ください。

参考・出典

公益財団法人日本バドミントン協会(競技規則・大会運営規程・公認審判員規程)

※競技規則・各種規程は年度版で改訂されることがあります。記事の内容は2026年7月時点の情報です。実際の大会では必ず最新の競技規則・大会要項をご確認ください。

スマートスコア編集部
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