ルール・審判・運営

サービスジャッジの役割とやり方|115cmルールとフォルトの判定ポイント

サービスジャッジは、バドミントンの試合でサービス(サーブ)の反則だけを専門に判定する審判です。「どこに座るのか」「何を見ればよいのか」「どうコールするのか」がわからず不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、サービスジャッジの位置と主審との分担、1.15mルールやスピンサーブ禁止といった現行のサービス規定、フォルトの見方とコールの仕方、そしてサービスジャッジがいない草大会での運用まで、初めて担当する方に向けてやさしく整理します。

サービスジャッジとは(位置・主審との分担)

サービスジャッジは、サービス(サーブ)の反則を専門に判定する審判です。試合全体の進行やスコアを管理する主審とは役割が分かれており、サービスジャッジは「サーバーがルールどおりにサーブを打っているか」だけに集中します。

座る位置は、主審の反対側でネットポスト近くの低い椅子です。低い位置から見上げるように構えることで、シャトルを打つ高さや、サーバー・レシーバーの足の位置、ラケットの動きが見やすくなります。

ポイント

サービスジャッジが判定するのは、競技規則第9条(サービス)に関わる反則です。具体的には「足の位置・接地」「シャトルを打つ高さ(1.15m)」「ラケットの動きの連続性」などを見て、違反があれば「フォルト」とコールします。

主審との分担を整理すると次のようになります。サービスジャッジはサービスの一連の動作を、主審はサービス後のラリーや試合全体の進行を担当します。両者は連携して1試合を運営します。

役割主なコール担当範囲の例
主審「ラブオール、プレー」「フォルト」「レット」など試合開始・スコア・インターバル・ラリー中の判定・試合進行全体
サービスジャッジ「フォルト」サービス動作の反則(足・高さ・シャフト向き・連続性など)
線審「アウト」(イン・判定不能はジェスチャー)担当ラインへのシャトルの落下位置

※審判の配置・呼称・分担は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。主審の進行全体は主審のやり方・コール完全ガイドで、線審のジェスチャーは線審のやり方とジェスチャーで詳しく解説しています。

現行サービス規定のおさらい(1.15m・シャフト下向き・両足接地・スピンサーブ禁止)

サービスジャッジを務めるには、まず現行のサービス規定を正確に押さえる必要があります。競技規則第9条(サービス)に関わる主なルールを、判定のチェックポイントとして整理します。

チェック項目基準違反したときの扱い
打つ高さ打つ瞬間、シャトル全体がコート面から1.15m以下フォルト
ラケットのシャフト打つ瞬間、シャフトが下向きフォルト
足の接地サーバー・レシーバーとも両足の一部が接地(動かさない)フットフォルト
遅延不当な遅延をしないフォルト
スピンサーブシャトルに回転を加えて放す動作の禁止(2025年5月1日施行の改訂)フォルト
ポイント

「1.15m」は固定の高さです。打つ瞬間にシャトル全体(羽根の先まで)がコート面から1.15m以下であることが求められます。身長で変わる基準ではないため、サービスジャッジは打点の高さそのものを見ます。

2025年5月1日施行の改訂では、シャトルに回転を加えて放す「スピンサーブ」が全面的に禁止されました。従来グレーだった動作が明確に反則となったため、サービスジャッジはシャトルの放し方にも注意を向ける必要があります。

※サービス規定の細部や改訂の適用範囲は、大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。得点ルールについては、現行は21点制(2027年1月4日から15点制へ移行予定)です。

判定の見方とフォルトのコール

サービスジャッジは、サーブが打たれるまでの一連の流れを順番に見ます。見るポイントを時系列で整理すると、判定の抜けが減ります。

  1. 構えの段階:サーバー・レシーバーとも両足の一部が接地しているか。正しいサービスコート内に立っているか。
  2. 打つ瞬間:シャトル全体が1.15m以下か。ラケットのシャフトは下向きか。ラケットの動きが連続しているか(不当に止めていないか)。
  3. 放し方:シャトルに回転を加えて放していないか(スピンサーブでないか)。
  4. 遅延:不当に長く構えを止めていないか。
ポイント

サービス時のフォルトには、動作以外の要素もあります。サーブしたシャトルがネット上に乗る、越えた後にひっかかる、あるいはレシーバーのパートナーが打った場合もフォルトです。

反則を認めたら、サービスジャッジは大きくはっきりと「フォルト」とコールします。コールしたら、なぜフォルトなのか(高さ・足・シャフトなど)を必要に応じて主審や選手に示せるようにしておくと、トラブルが起きにくくなります。

ここで重要なのが「ネットに載る・挟まる」場合の分岐です。同じ現象でも、サービス時とラリー中で扱いが変わります。

状況ネット上に乗る・ひっかかる
サービス時フォルト
ラリー中(返球後)レット(やり直し・スコアは動かさない)

レットになる代表的なケースには、レシーバーの体勢が整う前のサービス、サービス時に両者が同時にフォルト、返球後にシャトルがネット上に乗る・ひっかかる、シャトルの台(コルク)が完全に分離した、線審が判定できず主審も不明、といった状況があります。レット後は直前のサーバーがやり直し、スコアは動きません。フォルトの全体像はバドミントンのフォルト(反則)一覧で区分ごとに整理しています。

草大会での運用(サービスジャッジ不在の場合)

地域の大会やサークルの試合では、線審やサービスジャッジを置かず、主審のみ、あるいは選手同士のセルフジャッジで進めることも多くあります。サービスジャッジがいない場合の運用を、代表例として整理します。

体制サービスの反則は誰が見るか
主審+サービスジャッジ+線審サービスジャッジが判定
主審のみ主審がサービスの反則も含めて判定
セルフジャッジ(審判なし)選手同士がルールを理解し、疑義は話し合って解決
ポイント

セルフジャッジの試合では、1.15m以下・シャフト下向き・両足接地・スピンサーブ禁止といった基本を、両選手が共通の常識として理解しておくことが大切です。細かい高さの争いを避けるため、明らかに常識的なサーブを心がけると、トラブルが起きにくくなります。

※どの審判体制を採るか、判定の扱いをどうするかは大会ごとに要項で異なります。巴戦・団体戦形式・順位決定基準なども大会ごとに要項で定められるため、あくまで代表例として捉え、参加する大会の要項を必ずご確認ください。

サーバー側が気をつけること

サービスジャッジの視点を理解すると、サーバーとしてどうすればフォルトを取られにくいかが見えてきます。判定される側の注意点を、チェックリストとして挙げます。

  • 打点の高さ:シャトル全体が1.15mを超えないよう、低めの打点を意識する。
  • シャフトの向き:打つ瞬間、ラケットのシャフトを下向きに保つ。
  • 足を動かさない:構えてから打つまで、両足の一部を接地したままにする(フットフォルト回避)。
  • 放し方:シャトルに回転を加えない(スピンサーブ禁止)。素直にヒットする。
  • 遅延しない:構えを不当に長く止めない。
  • サービスコート:自スコアが0または偶数なら右、奇数なら左から打つ(単複共通)。
ポイント

ダブルスでは、サーバーと斜めに向き合う相手がレシーバーです。自サイドがサービスで得点したときのみ、サーバーは左右のサービスコートを替えます。サービスコートの誤り(順番違い・コート違い)は、発覚したら直ちに訂正し、スコアはそのままにします(さかのぼった修正はしません)。

スコアや対戦順、サービスコートの管理は、慣れないうちは混乱しがちです。大会運営やサークル活動でスコア・出欠・組み合わせをまとめて管理したい場合は、アプリの活用も検討してみてください。

よくある質問

サービスジャッジはどこに座りますか?

主審の反対側で、ネットポスト近くの低い椅子に座ります。低い位置からサーバーの手元やシャトルを打つ高さ、足の位置を見やすくするためです。座る位置や椅子の高さは大会・年度により運用が異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

サービスの高さ「1.15m」とは何を基準にした高さですか?

シャトルを打つ瞬間に、シャトル全体がコート面から1.15m以下であることが基準です。従来の腰の高さやウエストラインといった身長依存の基準ではなく、固定の高さで判定します。詳細は年度版の競技規則でご確認ください。

スピンサーブはいつから禁止になりましたか?

シャトルに回転を加えて放すスピンサーブは、2025年5月1日施行の改訂で全面的に禁止されました。行うとサービスのフォルトとなります。改訂の適用範囲は大会・年度により異なる場合があるため、最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

サービスジャッジがいない草大会ではどうすればよいですか?

サービスジャッジ不在の場合、主審がサービスの反則も含めて判定するのが一般的です。主審も置かないセルフジャッジの試合では、選手同士がルールを理解して常識的なサーブを心がけ、疑義があれば話し合って解決します。運用は大会ごとに要項で異なります。

サーブでシャトルがネットに触れて相手コートに入ったらどうなりますか?

サービス時にシャトルがネット上に乗る、または越えた後にひっかかった場合はフォルトです。ネットに載る・挟まるという同じ現象でも、サービス時はフォルト、ラリー中はレットになる点が重要な分岐です。

まとめ

  • サービスジャッジは、主審の反対側・ネットポスト近くの低い椅子に座り、サービスの反則(競技規則第9条)だけを判定する。
  • 現行のサービス規定は「シャトル全体が1.15m以下」「シャフト下向き」「両足の一部が接地」「不当な遅延の禁止」「スピンサーブ禁止(2025年5月1日施行)」。
  • 反則を認めたら大きく「フォルト」とコールする。ネットに載る・挟まるは、サービス時=フォルト/ラリー中=レットで分岐する。
  • サービスジャッジ不在の草大会では、主審が判定、またはセルフジャッジで運用。体制は大会ごとに要項で異なる。
  • サーバーは低い打点・シャフト下向き・足を動かさない・回転を加えない・遅延しないを意識するとフォルトを取られにくい。

サービスジャッジは、ルールを正確に理解していれば、初めてでも落ち着いて務められる役割です。基準を押さえたうえで、迷ったら最新の競技規則・大会要項に立ち返りましょう。

参考・出典

公益財団法人日本バドミントン協会(競技規則・大会運営規程・公認審判員規程)

※競技規則・各種規程は年度版で改訂されることがあります。記事の内容は2026年7月時点の情報です。実際の大会では必ず最新の競技規則・大会要項をご確認ください。

スマートスコア編集部
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バドミントン大会の運営・スコア集計とサークル活動をサポートするアプリ「スマートスコア」を開発・運営するチーム。大会運営の現場の知見をもとに、正確でわかりやすい情報をお届けします。

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