ルール・審判・運営

バドミントン主審のやり方とコール一覧|トスから「ラブオール、プレー」・サービスオーバー・試合終了までの言い方

先に押さえたいポイント

  • 主審は試合の進行役。スコアコール・サービスオーバー・インターバル管理・最終判定を担います。
  • 試合はトス(第6条)から。勝者が「サービス/レシーブ」か「エンド」の一方を選び、敗者が残りを選びます。
  • 選手紹介と最初のサービス告知の後に「ラブオール、プレー」。「プレー」はゲーム開始やインターバル・中断後などにプレーの開始・再開を指示するとき使います。

主審の進行とコールを、試合開始から終了まで整理します。21点制のインターバルの上限時間や、得点方式が異なる大会での確認事項も解説します。

主審の役割とコートでの立ち位置

主審(アンパイア)は、コート上の試合を進行し、勝敗を確定させる責任者です。スコアのコール、サービスオーバーの宣告、フォルトの判定、インターバルの管理などを担い、選手が競技に集中できるよう試合をコントロールします。主審は通常、ネットの一方の端に置かれた審判台(高い椅子)に座って進行します。

主審のほかに、大会の規模によっては次のような補助役が付きます。役割を知っておくと、自分がどこまで判定するのかが整理できます。

役割おもな仕事位置の目安
主審試合進行・スコアコール・最終判定ネット端の審判台
サービスジャッジサービス動作の反則を判定し「フォルト」とコール主審の反対側・ネットポスト近くの低い椅子
線審(ラインジャッジ)担当ラインのイン・アウトを判定各ラインの延長上

サービスジャッジは、競技規則第9条にあたるサービス違反を判定します。判定対象は、足の位置や接地の状態、シャトルを打つ高さ(1.15m)、ラケットの動きの連続性などです。違反があれば「フォルト」とコールします。

線審の合図については、バドミントン線審のやり方とジェスチャーで詳しく解説しています。主審が線審の判定をどう受けて進行するかを知るうえでも役立ちます。

ポイント

主審はコート全体の進行役です。判定に迷ったときは、線審やサービスジャッジの判定を尊重しつつ、最終的な進行判断を主審が行います。※役割配置は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

試合前の流れ|トスと選択権

試合はトスから始まります。競技規則第6条にあたるトスでは、シャトルやコインなどを使って両者のどちらが先に選ぶかを決めます。トスに勝った側は、次の2つのうち一方を選ぶ権利を得ます。

  1. 最初に「サービス」または「レシーブ」をする(=サービス/レシーブの選択)
  2. どちらのエンド(コート側)から始めるかを選ぶ(=エンドの選択)

トスに勝った側が上記の一方を選んだら、残った項目を負けた側が選びます。たとえば勝者が「サービス」を選んだ場合、敗者はエンドを選べる、という流れです。

ケーストス勝者の選択トス敗者の選択
例1サービスを選ぶエンドを選ぶ
例2レシーブを選ぶエンドを選ぶ
例3エンドを選ぶサービス/レシーブを選ぶ

主審はトスの結果と選択を確認し、選手を正しいエンドとサービス位置に案内します。トスの内容は、後でスコアシートに記録する場面もあります。ダブルスのスコアシートの書き方はバドミントンのスコアシートの書き方【ダブルス編】で解説しています。

試合開始コール|選手紹介から「ラブオール、プレー」まで

第1ゲームは主審から見た右・左を指して選手を紹介し、最初のサービスを告げ、最後に「ラブオール、プレー」とコールします(日本バドミントン協会・審判用語2.1)。

個人戦紹介サービス告知
シングルス右の選手・所属→左の選手・所属サーバー名+「トゥサーブ」
ダブルス右ペア・所属→左ペア・所属サーバー名+「トゥサーブ トゥ」+レシーバー名

以下は編集部が作成した個人戦ダブルスの架空例です。右の山田さん・田中さんは甲クラブ、左の佐藤さん・鈴木さんは乙クラブ。田中さんが佐藤さんにサービスします。同じ所属のペアは2人の名前の後に所属を一度告げます。

読み上げ例

「レイディーズ アンド ジェントルメン。オンマイライト、山田さん アンド 田中さん、甲クラブ。アンド、オンマイレフト、佐藤さん アンド 鈴木さん、乙クラブ。田中さん トゥサーブ トゥ 佐藤さん。ラブオール、プレー」

団体戦は「所属名 リプリゼンティッド バイ 選手名」の順に紹介します。シングルスはサービス側の所属名、ダブルスは所属名に加えてサーバー名・レシーバー名も告げます(公式審判用語2.1.2・2.1.4)。

ラリー中のコール|スコアはサーバー側から

ラリーが終わって得点が入るたびに、主審はスコアをコールします。ここで押さえるべき大原則が「スコアは常にサーバー(サービス側)を先に読む」ことです。

  • サービス側が得点したときは、そのままサーバー側のスコアを先に読みます。
  • サービス権が相手側に移ったときは、まず「サービスオーバー」とコールし、続けて新しいサーバー側のスコアから読み直します。
  • 両者のスコアが同点のときは「◯オール」とコールします(例:5対5なら「ファイブオール」)。

言葉だけだと分かりにくいので、シングルスでのコール例を並べてみます(あくまでコールの読み方の例です)。

状況スコア(サーバー側-レシーバー側)コール例
試合開始0-0選手紹介・最初のサービス告知の後に「ラブオール、プレー」
サーバーが得点1-0ワン、ラブ
レシーバーが得点しサーブ権移動1-1(読み直し)サービスオーバー、ワンオール
新サーバーが得点2-1ツー、ワン

以下は現行の通常の21点制を想定したコール例です。審判用語は日本協会の規程に従います。短縮ゲーム等を採用する大会では、指定の進行方法を事前に確認してください。

ポイント

迷いやすいのは「どちらがサーバーか」を見失ったときです。スコアシートにサーバー(S)とレシーバー(R)を記録しておくと、追いやすくなります。ダブルスの記入方法はスコアシートの書き方【ダブルス編】を参照してください。

インターバルとチェンジエンズ

ゲームの途中とゲームの間には、それぞれ決められたインターバル(休憩)とチェンジエンズ(エンド交代)があります。主審はこのタイミングを管理し、時間を告げるのも役割です。

11点インターバルとゲーム間インターバル

現行の通常の21点制では、一方が11点になったとき60秒を超えないインターバルを認めます。コールは必要に応じた「サービスオーバー」に続けてスコアと「インターバル」。40秒経過時に「コート番号、20秒」を繰り返し、再開時にスコアと「プレー」を告げます。双方が不要とする場合は休憩を省けます。

ゲームとゲームの間のインターバルは120秒以内(2分以内)です。こちらも残り時間の管理を主審が行います。

場面インターバルコールの流れ
ゲーム中に一方が11点60秒以内「(スコア)、インターバル」→残り20秒で「20秒」×2→「(スコア)、プレー」
ゲームとゲームの間120秒以内(2分以内)次ゲーム開始時に「(スコア)、プレー」

チェンジエンズのタイミング

チェンジエンズは、選手が使うコート側を入れ替える手続きです。代表的なタイミングは次のとおりです。

  • 第1ゲームが終了したとき
  • 第2ゲームが終了したとき(第3ゲームがある場合)
  • 第3ゲームで、どちらかが11点に達したとき
ポイント

第3ゲームの11点は「インターバルを取る点」であると同時に「チェンジエンズを行う点」でもあります。主審はエンド交代を促し、交代後に正しいエンドで再開できるよう案内します。※インターバルの秒数やチェンジエンズの運用は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

ゲームポイント・マッチポイント・試合終了

試合の終盤では、勝敗が近づいたことを主審がコールで知らせます。ここで使うのが「ゲームポイント」「マッチポイント」です。

  • ゲームポイント:あと1点でそのゲームが決まるとき、スコアに添えてコールします。20点でも20−20なら次の1点で終わりません。相手の点数も確認します(20−15なら「トゥエンティ、ゲームポイント、フィフティーン」)。
  • マッチポイント:あと1点でマッチ(試合全体)の勝敗が決まるとき、スコアに添えてコールします。

そのラリーで勝敗が確定したら、主審は試合の終了を宣言します。終了後は、勝者を確認してスコアシートを整え、必要に応じて記録を提出します。

場面コールの考え方
あと1点でゲーム決着スコアに「ゲームポイント」を添える
あと1点でマッチ決着スコアに「マッチポイント」を添える
勝敗確定試合終了を宣言し、勝者を確認
ポイント

ゲームポイント・マッチポイントは、選手と観客の緊張感が高まる大切な場面です。スコアの読み間違いが起きやすいので、落ち着いてスコアシートを確認しながらコールしましょう。

主審のコール一覧(試合の流れ順)

以下は現行の通常の21点制を想定したコール例です。審判用語は日本協会の規程に従います。短縮ゲーム等を採用する大会では、指定の進行方法を事前に確認してください。

場面コール(言い方)
トス後・第1ゲーム開始選手紹介→最初のサービス告知→「ラブオール、プレー」(開始の読み上げ例)
サーバー側が得点「(サーバー側の点)、(相手の点)」例:「ワン、ラブ」「セブン、フォー」
同点になった「(点)オール」例:「ファイブオール」
サービス権が相手に移った「サービスオーバー、(新サーバー側の点)、(相手の点)」例:「サービスオーバー、ワンオール」
一方が11点に達した「(スコア)、インターバル」→残り20秒で「20秒」を2回→再開時「(スコア)、プレー」
あと1点でゲーム決着「(点)、ゲームポイント、(相手の点)」例:「トゥエンティ、ゲームポイント、フィフティーン」
あと1点でマッチ決着「(点)、マッチポイント、(相手の点)」
ゲーム終了「ゲーム」→「ファーストゲーム、ウォンバイ(勝者名)、21-15」
第2ゲーム開始「セカンドゲーム、ラブオール、プレー」
第3ゲームで一方が11点「(スコア)、インターバル、チェンジエンズ」→再開時「(スコア)、プレー」
反則があった「フォルト」(サービスの反則は「サービスフォルト・コールド」)
やり直しにする「レット」
スコアを言い間違えた「コレクション、(正しいスコア)」
試合終了「マッチ、ウォンバイ(勝者名)、21-15、21-18」
ポイント

コールとスコアシートを照合し、見失ったら確認してから再開します。アプリのハンドブックも補助に使えますが、採用規程と大会で指定された用語を優先してください。

初めて主審をやる人へのアドバイス

初めて担当するときは、次の4点から流れを整理できます。これだけですべての判定に対応できるわけではないため、競技規則を準備し、不明な規則の解釈はレフェリーに確認してください。

  1. スコアはサーバー側を先に読む
  2. サービス権が移ったら「サービスオーバー」と言い、新サーバー側から読み直す
  3. 11点で60秒以内、ゲーム間で120秒以内のインターバルを取り、20秒コールを入れる
  4. チェンジエンズのタイミング(第1ゲーム終了時、第3ゲームがある場合の第2ゲーム終了時、第3ゲームの11点)を覚える

また、判定に迷ったときは無理に一人で抱え込まず、線審やサービスジャッジの判定を尊重しましょう。フォルトの判断に不安があるときは、バドミントンのフォルト(反則)一覧で事前にケースを整理しておくと安心です。線審のジェスチャーの読み取りは線審のやり方とジェスチャーが参考になります。

審判の技術を学ぶには、都道府県協会が案内する審判講習会も利用できます。資格取得の条件・申込先・日程は、所属協会の最新の案内で確認してください。

ポイント

本番前に、競技規則を手元に置いておくと安心です。※本記事の内容は代表的な運用例であり、インターバル・チェンジエンズ・コールの運用は大会・年度により異なる場合があります。最新の競技規則・大会要項でご確認ください。

よくある質問

「ラブオール、プレー」はどういう意味ですか?

「ラブオール」はスコアが0対0であることを表し、「プレー」はマッチの開始(または各ゲームの開始)を宣言するコールです。「プレー」はゲーム開始やインターバル・中断後などにプレーの開始・再開を指示するとき用います。

スコアはどちら側から先に読みますか?

常にサーバー(サービス側)のスコアを先に読みます。サービス権が相手に移ったら「サービスオーバー」とコールし、新しいサーバー側のスコアから読み直します。同点のときは「◯オール」とコールします。

インターバルは何秒ですか?

通常の21点制では、ゲーム中の11点で60秒以内、ゲーム間は120秒以内です。必ずその時間いっぱい休む規定ではありません。残り20秒のコールにはコート番号を添えて繰り返します。

チェンジエンズ(エンド交代)はいつ行いますか?

第1ゲーム終了時、第2ゲーム終了時(第3ゲームがある場合)、および第3ゲームでどちらかが11点に達したときにチェンジエンズを行うのが代表例です。

初めて主審をやるときに最低限おさえることは?

サーバー側のスコアを先に読むこと、サービス権が移ったら「サービスオーバー」を言うこと、11点で60秒以内・ゲーム間で120秒以内のインターバルを取り20秒コールを入れること、チェンジエンズのタイミングを覚えることの4点です。まずは競技規則を手元に置き、落ち着いて進行しましょう。

「サービスオーバー」はいつコールしますか?

ラリーに勝ってサービス権がレシーバー側へ移ったときにコールします。「サービスオーバー」と言った後、新しいサーバー側のスコアから読み直します(例:サーバーが1-1で失点したら「サービスオーバー、ツー、ワン」)。サービスオーバーの意味やダブルスでの立ち位置はサービスオーバーとはで詳しく解説しています。

主審のコールを一覧で確認できる場所はありますか?

本記事のコール一覧を確認できます。アプリにもルール・審判ハンドブックがありますが、記事とアプリの更新時期は異なります。大会では採用する公式規程を基準にしてください。

まとめ

  • 主審は試合の進行役。スコアコール・サービスオーバー・インターバル管理・最終判定を担います。
  • 試合はトス(第6条)から。勝者が「サービス/レシーブ」か「エンド」の一方を選び、敗者が残りを選びます。
  • 選手紹介と最初のサービス告知の後に「ラブオール、プレー」。「プレー」はゲーム開始やインターバル・中断後などにプレーの開始・再開を指示するとき使います。
  • スコアは常にサーバー側を先に。サービス権が移ったら「サービスオーバー」で新サーバー側から読み直します。
  • 11点で60秒以内、ゲーム間で120秒以内のインターバル。20秒コールとチェンジエンズのタイミングを押さえます。

基本の流れさえ掴めば、初めての主審でも落ち着いて進行できます。本記事は代表的な運用をまとめたものですので、実際の大会では必ず最新の競技規則・大会要項を確認し、当日の運営指示に従ってください。

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この記事の内容は、アプリの「ルール・審判ハンドブック」でコート脇からオフラインで確認できます。

スマートスコア編集部
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バドミントンの練習・大会管理アプリを開発・運営するチームです。記事の作成・更新方法は編集方針をご覧ください。

コールの順番と判定を、コートでその場で確認

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